2001年3月21日に自動車会議所において自動車税勉強会が開催され、それに参加したので報告をする。講師を務められた鈴木孝男日本自動車工業会副会長によると、税金を取りやすい対象として狙われている自動車には、全部で9種類もの税金が課税されていること、さらにそれが取得、保有、使用の各段階にわたって課税され、複雑な仕組みになっているとの現状が説明された。
消費税が施行された後、現在でも個別物品で課税されているのは酒とタバコと自動車だけである。これは高額商品である自動車を買うユーザーには担税能力があると見られることや、登録によって捕捉が容易なため、課税対象として狙われやすいことなどがある。
さらに、自工会や自動車会議所がどのように減税問題などに取り組んでいるかが紹介された。また、現在の自動車税制が暫定の割増税率が無節操に延長されて現在に至っていることなどが分かる資料も提供された。
そうした背景を前提に、自動車税制には自家用車と営業車の格差を始め、乗用車と商用車の車種間の格差、ガソリンと軽油の油種間格差など、さまざまな格差が存在していて不平等な状態にあるため、自工会では公平、簡素、国際調和、環境など4つのキーワードで税制改正を目指していくことが紹介された。