AJAJの主催で開催される「母と子の楽ラク運転講習会」も、今年で10回目の節目を迎えました。今年はメインスポンサーが昨年までのブリヂストンから、シートベルトやチャイルドシートで有名なタカタ株式会社に変更された以外は大きな変化もなく、昨年同様、モータースポーツジャパン2011フェスティバルの1イベントに組み入れられて、去る10月29日、30日の2日間行われました。
母と子…と言っても当然ながらお父さんが同行するケースや、全く母と子には無関係な若い人々も沢山来場されて、このイベントが年を追うごとに成長していることを感じさせてくれます。特に、昨年から始まった「ふれあい試乗会」という、日頃乗るチャンスの少ないクルマに同乗走行できるもうひとつのイベントが大盛況で、若い人が集まるようになったのはそちらから流れてきた来場者がこちらのイベントに来てくれるようになったためと思われました。
今回僕が担当したのは、自動車に乗って走りだす前までの例えばシートポジションを合わせたり、シートベルトを締めたりという、ごく当たり前の所作を講習し、併せて全体の流れを来場者に伝えるオリエンテーションです。
昨年からAJAJのメンバーが基礎知識を身につけた方が良いだろうということで、このオリエンテーションを持ち回りでやることになり、それならばと一足先に1年前に手を挙げてやらせて頂いたものです。結論から話をすると僕自身がかなり勉強になるものでした。
シートのポジションを合わせたり、シートベルトを締めるという行為は、日頃クルマに乗るユーザーなら当たり前のように行っていることですが、正直なところかなり間違った手順やらポジションの合わせ方をしているドライバーが多いのではないかと痛感させられたからです。
かく言う僕自身も乗車してから走りだすまでの手順は、講習した内容とは異なる方法を今までやっていました。ということで、自分自身のブラッシュアップにも繋がる今回の講習だったわけです。
このオリエンテーションのパートには、事前にエアバックの展開実験と、オリエンテーションの後に実車でオリエンテーションで教えた出発前までの手順、並びにハンドル操作の基本を教えるパートがセットになっていて、特に大きな音が出るエアバック展開実験は、その音を聞きつけて人が集まってきてくれるので、結果としてオリエンテーションに参加してくれる人の人数が多くなるという好結果を生んでいました。
それにしても全体を通じてこの「母と子の楽々運転講習会」は、すべてのドライバーが体験すべき講習会だと思います。
パートはエアバックの展開実験。急ブレーキ体験とABSの効果を実感するもの。横滑り防止装置ESCを実体験するもの。シートベルトの重要性を体験できるシュミレーター。あるいは視界と死角体験。車庫入れと縦列駐車の基礎講座。低空気圧車と正常空気圧車との乗り比べ。チャイルドシートと低速域の急ブレーキ体験。そしてクリーンディーゼル車の体験試乗といった内容です。
特に実際にエアバックが展開するのを経験した人などはほとんどおらず、その大きな音に驚かされたり、一般路上では体験したくない本当の急ブレーキを踏む体験とABSの効能やESCを装備したクルマがどれほど滑りやすい路面で安全かを体験するコーナーは、日常的には体験できないものばかりですから、こうした機会があればとても良いと思います。お母さんとお子さん、それにお父さんに限らず、機会があれば是非参加してみてください。