●活動参加にあたり
毎年開催されるAJAJ総会が今年開催されたのは3月28日。そこで通常の議題に加えて話し合われたのは「AJAJとして東関東大震災の被災者や被災地に対し、我々も何かできることはないか」という内容だった。そして日本赤十字を通じての支援金送付が議決し、さらにボランティアドライバーとしての参加が提案された。
その後、数名の会員の方から具体的な募集連絡があり、私もエントリーを開始。日程調整などを行っていただいた結果、『つなプロ』のボランティアドライバーとして4月20日(水)にお手伝いさせていただくこととなった。
震災後、世の中の経済活動が止まってしまい自動車メーカーも甚大な被害を受け、自動車業界のイベントやお仕事もストップ。私は毎日家にこもり余震におびえ、テレビや新聞を見てはただ涙するばかりだった。そしてあるときから「この時間を何かボランティア活動に充てたい」と思い、自分でもリサーチをしていたところだったのだ。
●活動内容詳細
4月20日(水)。4時に都内で高平氏をピックアップし、日産セレナ(日産広報車両)で仙台へと向かった。東日本大震災の発生から1カ月以上が経ち、桜前線も北上していたというのに、道中は時折雪まじりの雨にも降られることもあった。
東北道は福島県付近から路面のうねりや補修路(もしくは補修中による車線規制)の中を走行。日本の整備の行き届いた“高速道度”とは程遠い路面コンディションにショックを受けた。走行中、屋根をブルーシートに覆われた家屋も視界に入り、報道では伝えきれない被害状況をうかがい知ることにもなった。
速度規制に従いさらに休憩をしながら仙台市内に向かいつつも、8時半には事務所付近に到着。集合時間の9時少し前に事務所に入り、配車(レンタカーのマツダ アクセラ 走行距離約13万キロ!)やこの日の活動場所などをうかがう。私は県南の東松島付近で4カ所の避難所に向かうことになった。
●現地でのおおまかな移動経過は以下のとおりである。
10時45分 2人のアセスメントスタッフを乗せ移動開始
12時前後 最初の避難所付近に到着するも、昼食の時間帯を避けるため我々も昼食タイム
13時過ぎ さぴあ館
14時過ぎ 南郷体育館
14時45分 下二郷コミュニティセンター
16時すぎ 農村創作活動センター
18時半すぎ つなプロ事務所
各避難所ではなるべく避難している方の目につかぬようにクルマを停め、“ただクルマに乗っている者=不審者”に思われぬようにこっそりとボランティアスタッフを待った。
ボランティアスタッフの2名は春休み中の女子大学生と来月から就職するという男性。男性はすでに活動参加経験もあり、女子学生と私は色々な話をうかがいながら和やかな雰囲気で移動することができた。
また震災から1カ月以上が経ち、避難所の環境もだいぶ改善されており、お二人の調査もスムーズに行えたとうかがっている。