首都高速勉強会 その1

開催日:2012年12月7日
場 所:首都高速大井町料金所/横浜環状北線シールド工事現場

首都高を愛するAJAJ会員・清水草一であります。

これまで『首都高はなぜ渋滞するのか』『首都高速の謎』なる単行本を上梓し、加えて自主制作DVD『首都高LOVE』まで制作しているワタクシですが、昨年よりAJAJに入会させていただきましたところ、首都高見学会というものがあると言うではありませんか。

そんなスバラシイものが! と感動し、メール受信5 秒後に申し込みました。恐らく一番だったであろうと思います。

私が特に感動したのは、横浜環状北線のトンネル掘削現場であります。

首都高のトンネル掘削現場は、以前もC2新宿線・品川線を拝見させていただいておりますが、今回は笹子トンネル天井板崩落事故の直後であったため、耐久性への質問が会員より相次いでおりました。

首都高速勉強会 トンネル見学風景一般の皆様は、こういった公共インフラに寿命があるということ自体、ほとんどご存知なかったのではないでしょうか。かく言うワタクシも、「鉄筋コンクリート構造物の寿命の目安は60年くらい」という程度の知識でありました故、首都高側の説明により、現在のトンネルセグメントは最低100年、つまり半永久的に持つということを知り、大変勉強になりました。

首都高速勉強会 懇親会風景また、見学会終了後の懇親会では、首都高の社員の皆様を技術的な質問攻めにすることもでき、通常の取材の3倍くらいの満足度を得ることができたのであります。

ワタクシが初めて首都高の取材に伺ったのは、1989年と記憶しておりますので、すでに24年ほど前。当時の「首都高速道路公団」は、まさにお役所であり、取材対応は丁寧でしたが、木で鼻をくくったような建前回答に終始し、改善を成そうと言う気概はほとんど皆無。若かった私は、「これは倒さねばならない巨大な敵だ!」という感覚すら抱きました(笑)。

しかし近年の首都高速道路株式会社は、極めて真面目かつ前向きに首都高の建設および維持管理、そして改善に向けて努力しており、お役所的な先送り体質も一掃。まったくもって隔世の感があります。

首都高の建設は、横浜環状北西線をもっておおむね終了し、今後の課題は大規模修繕・大規模更新に移ります。

我々ジャーナリストは、それについてできるだけ正確な知識を持ち、できるだけわかりやすく世に伝える責務があると、改めて確認した次第であります。敬礼!

■参加者(敬称略、五十音順)
会田肇、有山勝利、石川真禧照、大久保史子、太田哲也、岡崎五朗、岡島裕二、加瀬幸長、川端由美、清水草一、鈴木健一、鈴木直也、高山正寛、立花啓毅、近田茂、中村孝仁、西村直人、堀越 保、松井孝晏、松下宏、松田秀士、三浦健史、桃田健史、諸星陽一、吉田由美、米村太刀夫