鈴木 直也

SUZUKI Naoya

1954年生まれ。23歳のとき(1977年)に月刊自家用車への寄稿を皮切りに自動車ジャーナリストとしての生活をスタート。以後、モーターマガジン、ホリデーオートなどを経て、現在は自動車専門誌としてはベストカーを中心に執筆活動を展開する。

元来モータースポーツが好きでこの世界に入っただけに、30代まではバリバリのスポーツカー派で、フェアレディ280Zなどのスポーツカーを乗り継ぐかたわら、マーチ・リトルダイナマイトカップやVWポカールカップ、ユーノースロードスターレース、筑波9時間耐久などのレースにも参戦。スポーツカー中心のクルマライフを送
る。

やがて、モータースポーツから足を洗うにともない、エンスー指向が頭をもたげ、アルピーヌA110やロータス・エランなど、60年代ライトウェイトスポーツを中心としたヒストリックスポーツカーにカーライフの中心が移行。自身でもアルピーヌA110を所有し、そのレストアに熱中、エンジンやトランスミッションをすべて自分でリビルドし、D・I・Yで楽しむエンスー生活を送る。

このエンスー路線は自身でリビルドしたA110が谷田部のフルテストで最高速180km/hをマークするまでに仕上がったことで一段落。おりしもバブル崩壊やSUV/RVブームの到来にともない、クルマ指向が今度は経済的なコンパクトカーにシフトする。以後、ルノー5、トゥインゴ、フォードKaなどを乗り継ぎ、機能主義的なカーライフに宗旨変え。環境負荷の小さい“リーン”なカーライフが、考え方次第ではすごく楽しいことを提唱する(残念ながら賛同者少数)。

近年は、初代プリウスの登場に衝撃を受け、すっかりハイブリッド党に。初代ホンダ・インサイトを10年以上愛用した。その後は、新世代ディーゼルのドライバビリティと高燃費に感銘を受け、デミオ、CX-3を乗り継いでいる。

自動車ジャーナリストとして仕事をはじめた初期の時代は、オーソドックスなバイヤーズガイドやスポーツカーのロードインプレッションが仕事の中心だったが、エンスー指向や生来の機械好きが手伝って、技術解説や歴史解説などに仕事のテリトリーが広がり、最近では経営者や商品企画担当の側から見たクルマ造りについての考察など、以前では考えられなかったような原稿を書くことも多い。

クルマに対するモットーは、『志を高く』ということ。熱い情熱を持って大きなテーマに挑んで行くクルマには、ジャンルを問わず大いなる尊敬と共感を抱く。