6月11日~12日の活動報告です。前回と同じ内容のところもあります。
なお、今回の移動に関しては、VW広報部より広報車(ゴルフトゥーラン)をお借りする際に、今回の活動に伴う有料道路料金用にETCカードをご提供いただきました。
○支援/活動概要
6月11日~12日に、3月25日~4月4日に最初に被災地に支援のために入って以降、今回で8度目となる支援に行ってきました。
今回は、少量の支援物資を届けるとともに、宮城県名取市災害ボランティアセンターを通して、現地で支援活動を共にしてきた知人とその仲間のグループ(全26名)に加わる形で、閖上(ゆりあげ)小学校の泥だし、清掃作業を手伝ってきました。
作業には、水圧洗浄機などが必要になりましたが、個人での持ち込み2台(エンジン付水圧洗浄機)の他は、名取市災害ボランティアセンターより借りることができました。一輪車、スコップ、デッキブラシ、ほうき、雑巾などの用具も、大半をボランティアセンターで借りたものですが、それらを運ぶトラック(2トン)はこちらのグループで用意しました。
○今回訪れた場所
宮城県岩沼市、名取市など。
名取市閖上小学校は、大地震発生後のニュースで、小学生や地域住民が屋上に避難して助けを求めていた様子が映し出されていたところです。YuoTubeなどで、当時の様子を見ることができます。幸いに生徒達は避難できましたが、閖上地区は甚大な被害を受け、壊滅に近い状況です。
いまも閖上小学校はまったく使える状況にはなく閉鎖された状態ですが、在校していた生徒達が見に来た時に少しでも希望を持たせてあげたいという地元の方々の思いに応えてあげたいということから、ボランティアセンターからの要望ではなく、知人のグループが、泥だし清掃を申し出て実施したものです。
6月12日までに、津波が襲った一階部分のうち6割程度の泥だし、清掃を終えましたが、今週末(6月17日)までに、今回活動したグループの中で動ける人達が作業を行い、8割を終えています。
○支援物資について
宮城県岩沼市在住のGPライダー伊藤真一さんを中心とする有志や仲間内により自ら購入した物、また協力者のブログ上などで募集して集められた物資と、私の周辺(個人及び企業)で協力していただいている物資です。
○被災地での支援物資の状況
日々変化していく復旧、復興状況の中で、物資の支援事情は、いまだ地域、地区によって大きく明暗が分かれています。また避難所と在宅被災者でも差が生じているのは、これまで報告してきたとおりです。
TVなどに頻繁に登場していた市や町の避難所では、支援物資を大量に余らせていたりしますが、最近になって、春夏ものの服などは、数が足りなくなってきているところもあります。Tシャツのように毎日着替えを要する服類は、もっと欲しいという声がありました。また、タオル類は、いくらでも欲しいそうです。これは、避難所にいる方の人数に対し、洗濯事情が追いついていないといったことがあるようです。
また、自衛隊の撤退や、支援に訪れる者の減少などにより、炊き出しが減るなど、食事内容はむしろ悪化傾向にあるという話を多く聞きました。
○いま求められているもの
上記のように、毎日変えることを必然とするTシャツなどは、いまも求められています。
前回までの報告書にも記しましたが、これから仮設住宅に移り住む際には、小家具や寝具類やお皿、鍋などを始めとした生活用品も必要となっています。
ただし、これらを行政施設を通して渡す形になると、平等という観点から個人レベルではとても用意することができないような数を求められたりします。また、個人から少数の物資は、仕分けが面倒といった理由から受け付けてもらえないところが大半です。こうしたことから、個人からの支援物資を取りまとめて渡してもらえる団体に委託したり、現地の人達とコミニュケーションをとりながら、個人レベルで支援物資を渡せるルートを開拓することも必要となってきます。
ボランティアセンターなどを通しての、ガレキ処理や泥だし作業などは、地域により状況が異なります(すでにこれら作業が一段落してボランティアセンターを閉所した地区もあります)が、多くの被災地域で泥だし作業はまだまだ多く求められています。また、こうしたボランティアを運ぶ車両及びドライバーが不足している地域もあります。
○道路状況について
高速道路、有料道路の修復はかなり進みました。ただ、一般道も幹線や市街地は概ね修復されましたが、郊外ではいまもマンホールが突起したり、路肩が崩れているようなところも多く残ったままなので注意が必要です。さらに、海岸近くで集落や小さな町が散在するような地域の中には、アスファルトまで津波ですべて流された道路部がガレキの撤去以外は修復されず、泥濘路のようになっているようなところも残されています。
ニュースでも伝えられているように、海岸に近い地域は、地盤沈下により海水が溢れ出て、時間によって冠水がよりひどくなってきているところがあります。歩くには長靴が不可欠、クルマでの走行は、とくに大潮と満潮が重なるような時には、吸気部や排気管出口部以上の水深となるところもあるので、適切な判断と慎重な走行が必要です。
○その他
今回に引き続き、6月18~21日の3日間の予定で、宮城県気仙沼市本吉町に物資の支援に行くのと、名取市閖上小学校の残りの泥だし、清掃作業等の手伝いに行きます。
ボランティアを乗せる車両とドライバーが不足しているという東松島災害ボランティアセンターの状況も聞いてくる予定です。