電子制御ユニット(ECU)やメカトロニック制御のためのソフトウエアソリューションの開発及びテスト期間の短縮ができる、とdSPACEの会社案内の冒頭にある。ちょっと聞いただけでは理解に苦しむ(私だけ?)話だが、実際にその一部をデモンストレーションで見せてもらうことができた。
とはいっても限られた文字数で紹介するのはちと難しい。かいつまんで言えば人間がテストしにくい環境等で起るエラーをシミュレーターで検出するためのソフトウエアとなる。実際には大型冷蔵庫10基ほどのコンピュータを使い、その中にエンジン、トランスミッション、サスペンション等クルマ1台分をバーチャルで作り、さらに走行条件を変え様々な環境が作れるバーチャルコースを造って実機を使わずにすべて仮想テスト環境内でシミュレーションできるという装置である。そうすれば実環境では不可能な週7日、1日24時間のテストもできるのである。
これまでの実例として興味深かったのは、ある飛行機の話だった。エンジンは国内生産できるが機体は海外で生産しなくてはならず、国内でエンジンのシミュレーターを作り、海外で機体のシミュレーターを作りその2つをネットワークで繋いで検証したという。机上の空論という言葉があるが意味は違うがすべてが机上でできるイメージである。クルマはもちろんだがロボットやこのような航空宇宙産業等、人間がテストしにくい分野でのサポートが期待できるというわけだ。
■参加者(敬称略、五十音順) |
---|
石川真禧照、太田哲也、加瀬幸長、菰田潔、鈴木健一、鈴木直也、高山正寛、滝口博雄、近田茂、津々見 友彦、西村直人、松下宏、松田秀士 |