次世代パワートレーン勉強会(第一回)〜マツダ(株)金井誠太会長を囲む会

開催日:2014年12月22日
場 所:機械振興会館

AJAJでは次世代パワートレーンをテーマに主要でメーカーの技術者の話を聞く勉強会シリーズを企画している。

その第一回としてマツダの金井誠太会長からマツダのパワートレーン戦略について話をうかがった。
マツダ(株)金井誠太会長を囲む会 風景

ここ数年のマツダは、SKYACTIV技術による新世代パワートレーンが高く評価され、中でもクリーンディーゼルエンジンが日本の自動車の需要構造にも影響を与えるほどになっている。そのマツダの次世代パワートレーン戦略は大いに注目されるところである。

マツダはかねてから「サステナブル“Zoom-Zoom”宣言」に基づく『ビルディング・ブロック』戦略と呼ぶパワートレーン戦略を公開している。クルマのパワートレーンが電気系デバイスの支援を受けることになるとしても、基本となるのはあくまでも内燃機関であり、この技術を磨いていくのがマツダの基本戦略とされていた。

その上で、電気系の技術ではi-stopを最初に採用し、さらに減速エネルギー回生システムのi-ELOOPや、トヨタから技術供与を受けたハイブリッド車を発売し、電気自動車についても試験的に販売している。

マツダ(株)金井誠太会長を囲む会 風景これらの踏まえた上でのマツダの次世代パワートレーン戦略の詳細は、勉強会内での限定ということで具体的には紹介することができないが、さまざまなデータに基づいてマツダが次世代パワートレーン戦略を立てていることが紹介された。

マツダは大手自動車メーカーではないので研究開発費をふんだんに使える環境にはないため、地球温暖化への対応のほか、今後の自動車の需要動向やエネルギーの開発・供給動向など、さまざまな因子を加味した将来の需要予測を立て、その上で焦点を絞ってパワートレーンの研究開発が進められていることがうかがえた。

マツダがHCCI(予混合圧縮着火)エンジンの開発に熱心に取り組んでいることはすでに公開されているが、それを含めた技術開発の方向性が示された。

マツダ(株)金井誠太会長を囲む会 風景金井会長の講演後には質疑応答の時間も確保され、会員からのかなり突っ込んだ質問に対し、金井会長からは率直な回答が示され、中身の濃い勉強会になった。

金井会長を始め、勉強会の開催にご尽力をいただいたマツダ関係者の皆さんに感謝の意を表して勉強会のレポートを締めくくりたい。

■参加者(敬称略、五十音順)
会田肇/石川真禧照/石川芳雄/内田俊一/大谷達也/岡島裕二/加瀬幸長/桂伸一/川畑由美/日下部保雄/工藤貴宏/菰田潔/鈴木健一/鈴木直也/瀬在仁志/高山正寛/津々見友彦/中村孝仁/西村直人/萩原秀輝/松下宏/真鍋裕行/丸茂亜希子/丸山誠/桃田健史/森川修/山口京一/山田博樹/吉田由美/米村太刀夫/ピーター・ライオン