最後に、「ディーゼル技術は進化しています。とはいえ万能ではありません。直近の技術としてはディーゼル・ハイブリッドやいろいろな走行モードに対応したソリューションの自動車のすみわけが大切」という話でボッシュ・ディーゼル事業部開発部門長、伊藤氏は話を結んでいました。
2日目は場所を塩原テストコースに移して試乗。しかし、事前の天気予報通り朝のうちは小雪交じりで風が強く、台風並みの暴風雨。急遽、テストコース中央に設置するはずだったテントをとりやめ、常設されている事務所建物をベースにクルマで移動することになったようです。私たちは3チームに分かれ、それぞれのカリキュラムに合わせて時間になるとスタッフが呼びに来てくれる、という状況でした。
クリーンディーゼルの試乗車は、第2世代のコモンレールシステムを使用したBMW535dMスポーツ(欧州仕様)、メルセデスベンツB200CDI(CVT/欧州仕様)。第3世代のコモンレールシステムを使用しているメルセデスベンツE320CDIアバンギャルド(日本仕様)、アウディA4Sライン3.0TDIクアトロ(欧州仕様)、ホンダアコード2.2iDETC(欧州仕様)の5台。そのうち第3世代の3台(E320CDI、A4、アコード)にはピエゾ式インジェクタ&DPF、第2世代の2台にはDPFが搭載されています。試乗は、決められた時間内に希望車種2台に試乗することができますが、この日の試乗車以外に、現在ボッシュでは9台のクリーンディーゼル車を所有しているそうです。試乗コースは約1.6キロほどのコースを3周。バンクでMAX75km/h、バックストレートでMAX120km/h。後はパイロン規制に従いながらの走行です。
人気は新型の「ホンダアコード」とCVTの「メルセデスベンツB200CDI」。ちなみに私は、アコードとA4に試乗。メルセデスベンツE320CDIはすでに試乗してる人が多いので、やはり新しい車種が人気の様子。アコードはMTでしたが、かなり静かでスムーズ。ディーゼルということを忘れるほど軽快なのにパワフル。一方のA4は、カブリオレで屋根が幌のせいか、かなり音が気になりましたが、低トルクでぐいぐい押し上げられる力強い感覚は、ディーゼルならでは。
朝のうちは激しかった風雨も、午後には晴れ間が見えるシーンもあるほど回復。当初は待ち時間が長いかも、と心配されていましたが、スタッフのみなさんの機敏な動きで、ほとんどそう感じることはありませんでした。むしろ悪天候だったために、みんなが同じ場所にいることで、シャイなAJAJ会員のみなさんとボッシュ側の方々が会話を交わす機会が多くなり、試乗やボッシュについて学ぶだけではなく、ボッシュのみなさんとも自然にコミュニケーションが取れたように感じました。何より、事故も無く終えたことが一番ですが。
ボッシュのみなさん、このような機会を与えてくださってありがとうございました。
また、スタッフのみなさん、雨の中ご苦労様でした。