◇そもそもの発端
AJAJの仲間を誘って「オート上海」の取材ツアーをやりたい、と私が思ったのには２つの理由がある。
１：07年のオート上海で初めて中国のモーターショーを取材した。これが未知との遭遇。欧米のショーとは違い、なにしろ展示車の大半が「見たことないクルマ」だ。企業とブランドの関係さえよくわからない。好奇心をおおいに刺激され、08年の北京ショーにも出掛けた。わからないことが多いからこそ楽しい。この楽しさを会員の皆さんに広めたい･･･。
２：上記の２度のショー取材では、いわゆるフリープラン型のパッケージツアーを利用した。欧米に行くなら航空券とホテルを別々に手配するのだが、ネットで調べると中国は両方がセットになったツアーが断然安いからだ。しかし最小催行人員が１名のパッケージツアーが商売として成り立っているなら、AJAJ会員を20人ぐらい集めればもっと「お得なツアー」を組めるのではないか･･･。
◇企画の経緯
09年１月の理事会で上海ツアーの企画にゴーサインが出たが、団体ツアーだから、人数が集まらないことには成立しない。そこで２月に全会員に参加意向や内容の希望を聞くアンケートを実施。18名が参加意向とわかり、さっそく「３泊４日・10万円」を基本線に旅行代理店との交渉をスタートした。
その頃の私の最大関心事は、ショー以外にどんなプログラムを組めるか？ 個人で取材に行くのでは得られない何かを盛り込まないと、AJAJが団体で出掛ける意味がないと考えたからだ。そこで･･･
１）上海でワールドプレミアとなるポルシェ・パナメーラの開発陣へのグループインタビュー
２）ＧＭと上海汽車の合弁開発会社であるPATACの見学
３）日本メーカーの現地駐在員の方々との交流会
という３つを計画。結果的に１）と２）は諸般の事情で断念せざるをえず、実現できたのは３）だけだったが･･･。
一方、旅行代理店との価格交渉は３月10日に妥結。基本コースが９万9800円、往復の航空券を含まないランドオンリーコースが５万5000円。これに交流会費用の個人負担分を上乗せすることとして、会員にツアー実施を告知した。
２月のアンケートがあるとはいえ、ここからが正式な「募集」である。最小催行人員を15名に設定したので、それを超える人数が集まるかどうか･･･。企画担当としては正直、かなり心配したが、最終的に17名の参加を得ることができた。
