第41回東京モーターショーAJAJガイドツアー その1

コースは東館から中央を経て西館へというルート。回った展示は三菱、日産、トヨタ&レクサス、ケーターハム、ロータス、アルピナ、マツダ、そして部品館のアイシンという8ブース。回れなかったブースの出展者さんにはゴメンナサイですが、当初余ると思っていた時間も実際に回ってみるとぎりぎりか、むしろ足らないほどでした。三菱ブースでは新しいコンセプトカーよりも、平に置かれていたアウトランダーの前で、このクルマがシトロエンやプジョー等にOEM供給されていることを写真で説明し、グローバルという意味を解説。

日産ではいずれリーフの技術がルノーで使われるであろう話を。そしてトヨタ・レクサスのコーナーではiQがアストンマーチンに供給されることなど、他の外国企業に日本の技術やクルマそのものが供給されている話を中心に解説しました。そして輸入車のコーナーは、せっかくジャーナリストと一緒に回るのだからと、柵の中に入れて頂き、普段では絶対不可能な乗車体験もしていただきました。(輸入車ブースの皆さん、ご協力ありがとうございます)

マツダのコーナーはマツダデザインの進歩的なところや、新しいエンジンがこれまたグローバルにフォードなどで使われる話を。そして最後のアイシンではエンジンだけで性能アップを果たしているのではなく、実はトランスミッションの果たしている役割が実に重要なことや、メーカーの要求によって同じ仕様のトランスミッションが全く別な性能をクルマに与えることなどを解説。この時点でほぼ予定の2時間半を使い切るというガイドツアーでした。帰り際にはアケボノ・ブレーキに展示されていたマクラーレンF1をちら見したり、ビーウィズに展示されていたメルセデスSLRマクラーレン722を同じくちら見したりしながら、元来た国際会議場まで戻りました。

気になっていたお客さんの反応は一様にポジティブなものでした。中には3000円までなら有料でもツアーに参加したい。あるいは有料のオプショナルツアーをこれからも企画してはどうかといった有難いご意見をくれたお客さんもおり、説明は非常に面白く参考になったというお世辞でも嬉しい評価をいただきました。ツアー後にお客さんに書いていただいたアンケートの結果も総じてポジティブだと聞いていますので、とりあえず今回の企画は大成功だったのではないかと思っています。

ただ、こうした努力もそれが果たして将来の東京モーターショーの隆盛に繋がるかといえば、なかなかそうはいかないでしょう。凋落した日本市場の地位回復を別な形で考えない限り、輸入車メーカーが東京モーターショーに戻ってくる確率は今のところ低いと言わざるを得ません。このままローカルなモーターショーになり下がってしまわない為にも、業界あげて何らかの取り組みが今後とも必要だと感じています。