第41回東京モーターショーAJAJガイドツアー その2

開催日:2009年10月24日〜2009年11月3日
場 所:東京モーターショー 幕張メッセ

千葉県の幕張メッセで行われた第41回東京モーターショーで、日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)として初の試みとなるガイドツアーが実施された。今回のモーターショーは輸入車メーカーの出展が相次いで中止されたことが多くのメディアに報じられたなかで、「より多くの来場者にイベントにお集まりいただき、楽しんでいただきたい」という主旨のもと、事前に結成された分科会によって日本自動車工業会と折衝し、企画が実現する運びとなった。

ガイドツアーはAJAJ会員が各自の主眼で参加者に解説を行うというもの。各メーカーにはモーターショー直前のタイトな時間を割いていただき、モーターショーの出展内容について、事前に理解を深めることができた。

ガイドツアーが実施された日程は10月24日~11月3日のうちの6日間。参加者の募集期間は東京モーターショーのホームページ上で9月24日(金)~9月30日までの7日間行われた。当初は450名を予定していたものの、応募者数は874名。2~3人のジャーナリストが10名を1グループとして引率するはずだったが、1グループ4名以下の少人数を1組としてまとめる対策をしたことで、結果としてボランティアで参加した会員は43名。78組、505名の当選者の参加が実現した。

第41回東京モーターショーAJAJガイドツアー ツアー打ち合わせ当日の流れとしては、参加者はまず国際会議場の302号室に集合。各グループごとにテーブルに集まり、担当のジャーナリストが自己紹介を含め、参加者が見たいものなどについて10分程度のミーティングを行った。その後、じっさいに会場に足を運び、人数の多い組ではイヤホンマイクを用いてガイドを開始。話は各メーカーのブースの特色や展示車などの解説にはじまり、自動車社会の未来の可能性具体例を用いながら解説を進めていく。それぞれの会員が持ちネタを披露する以外にも、ときにはメーカー広報や担当者に解説をしていただき、参加者たちは熱がこもった生の声に聴き入る場面もあった。また、今回はそれぞれの出展者が提案する個々の展示物を見て回るというだけでなく、いまの自動車をとりまく環境や課題をふまえ、一歩踏み込んだ解説も参加者たちの関心を集めていた。

今回のガイドツアーはミーティングを含めて2時間半という時間が設定されていたが、各組ともフタを開けてみれば、多くを語ろうとすると短いと感じる時間だったようだ。最後のミーティングで参加者の声を聞いてみたところ、「これまで、メーカーの意図がくみ取りづらかったモーターショーをジャーナリストの目線で解説してもらえたことで理解が深められた」など、前向きな御意見が多かったのが印象的だった。

また、私たちジャーナリストの立場としても、自動車社会に対する自らの考えを来場者に直接伝え、各メーカーが開発にかける思いを自動車ファンに伝える「架け橋」となれた、たいへん意義深い取り組みとなった。